カスティーリャ王国編
第零章

これは中世の二つの王国の争いを描いた戦記である


第一章 異動命令

カスティーリャ王国第6軍宿営地
そこに王都からの使者が訪れていた。


「第6軍軍団長サルヴィア・アクアに人事委員会よりの命令である」
「はっ、こちらにおります」


サルヴィアの幕舎


「サルヴィア・アクア 人事委員会よりの異動命令である」
『第6軍軍団長サルヴィア・アクア 国内における山賊・盗賊討伐の任を解き、グラナダ王国攻略軍の一軍として現地軍と合流せよ。』
「以上が異動命令とその内容である」
「はっ!ありがたくその命お受けいたします」




その後


「はぁ〜・・やっぱ堅苦しいのは疲れるわ・・」


彼女はサルヴィア・アクア カスティーリャ王国第6軍の軍団長である。


「とはいえ軍団長なんだから仕方が無いでしょ?サルヴィア」


そうなだめるのはスタディリィ・イクシリオン 第6軍の弓兵隊長である。


「それはそうなんだけど・・・まぁ賊退治もいい加減飽きてきたし、正規軍相手なら手ごたえはありそうね」
「軍団長ー、今の王都からの使者っすか?」


そういって首をはさんできたのはエスティ・ドラゴニア カスティーリャ王国の中で数少ない龍戦士の隊長で第6軍所属である


「ええ、正確には人事委員会からだけどね」
「もしかして新しい部隊でも配属されるんすか?」
「残念、はずれ〜。私たちの異動命令よ」
「なんだ〜・・今度はどこの辺境に飛ばされんすか?・・」
「今度は辺境じゃないわよ、グラナダ王国の攻略よ」
「まじっすか!ようやくちゃんとした敵と戦えるのか!」
「むにゃむにゃ・・・そんな大きな声出して皆さんどうしたんですか?」


眠そうに遅れてやってきたのはクアトゥロ・メイジア 左右の瞳の色が違うものは魔法戦士と呼ばれる、彼女はその魔法戦士隊の隊長である 第6軍所属


「人事委員会から異動命令よ、今度の敵はグラナダ王国よ」
「ほえ?賊の相手してたのにいきなりグラナダ王国ですか」
「そうよ」
「さて・・・合流期限まであんまり時間が無いから、さっさと陣払いして移動するわよ」



第二章へ続く