Reconquista
第三章 グラナダ

「Zzzzzzz」
「ラーネット様!ラーネット様!!」
「ふぁ?・・・・」
「なにが ふぁ? ですか!早く起きてください!」


「ぇ?ぁ・・・うん・・」と言ってしぶしぶ起きてくるのは、ヴェスパレット=ラーネット様
容姿は幼い少女で銀髪、性格はボケーとしていて人前だと強きのジジィ口調
古代から生きる賢者だと言うのだ。私も最初は信じられなかったが、生活を共にしていくなかで少し信じる ことができるようになった・・・・と思う。


「うぅ〜・・・まだ眠いよ〜・・・」
「もうお昼ですよ!!そんなんじゃグラナダの賢者として失格ですよ!」


ここグラナダは、他の都市に比べ一番魔術師や剣士がおり貿易都市として栄えているのです。
そんな都市の賢者なのですからしっかりしてもらわないといけません。
私も魔術師の1人ですが、今はわけあってラーネット様のお世話係りをしています。


「それに今日は買い物行くって言ってたじゃないですか」
「そうだけど〜・・・」
「ホラ行きますよ!」

着替えたばかりのラーネット様を半ば引きずって行きました・・





「ねぇアビス〜・・」
「なに?」
「まだ着かないの?」
「まだ着かない」


はぁ〜・・ルナはさっきから同じ質問しかしてこない・・・その度に答えるのはいい加減飽きてきたものだ・・

〜数時間後〜

辺りはもう暗くて遠くまで見えない


「まだ着かないの?」
「見ろ!あの城門をこえたらグラナダだ!」


答えたのは俺ではなくオロチだ。オロチが指をさす方向を見ると確かに門が見える。
そして俺たちは門をくぐった・・


「すげぇ〜!」
「キレイ・・」


俺とルナは驚いてしまった・・
なぜなら予想以上に建物がでかく色んな所に灯が灯っておりすごくきれいだった。
しかも、人でいっぱいだ。剣士やら魔法使いやら・・・とにかくいっぱいいる。


「そうだお前達、グラナダに何の用できたんだ?」
「えっと!親父が城の兵士だったんだ!だから、親父のように兵士として働きたくて来たんだ!」
「そうか・・なら話は早い ついてこい」
「?」


なにがなんだか分からないが、とりあえずオロチについて行くことになった。

着いたのは酒場だった。
酒を飲むために来たのか?・・


「マスター!ここにおもしれぇ奴いるか?」


入ると同時に大声でしゃべりだしたオロチ・・・・ウルサイ


「面白い事は面白いが大した奴じゃないぞ?」
「そいつでいい、呼んでくれ?」


マスターは若い・・・というより座っていた少年に何か言った後バーに戻っていき、話しかけられた少年は こちらへやってきた。


「俺を雇ったのはお前か?」
「あぁ、そうだ」


明らかに年上の人を呼び捨て・・・しかし、見た目は強そうだ。


「名前は?」
「オロチだ、お前の名前は?」
「シェリー・ラヴァ・ブラッド」
「ブラッド、子供なのに酒飲んでいいのか?」
「違う、熱いお茶だ」
「お前が噂の・・・・なるほどそいう事か」
「あぁ、察してくれてうれしいね」


無愛想・・そう言うのは言い過ぎかもしれないがそんな感じがある。
そして・・・・なぜお茶を飲んでいるのか分からなかった・・・


「ねぇねぇ、君カワイイね!歳いくつ?」
「べ・別にどうだっていいだろ!!」


「良くないよー」とか、ブツブツ言いながらルナはこれ以上聞くのを諦める。
って!諦めるの早っ!


「んで、どんな仕事だ?オロチ」
「その事だが・・・アビス、ルナお前たちも聞いてくれ」
「「何ですか?」」


そして・・・オロチは困った感じで説明を始めた。


「兵士になるにはある奴と戦って勝たないといけない」
「強いんですか?」
「まぁ・・・・・・・強いな・・だからブラッドお前を雇った」
「俺はどんな仕事でも構わないぜ」
「さて、説明は終わりだ。朝が来ないうちにちゃっちゃと片付けるぞ」


オロチはそう言うとブラッドの方へと目を向ける。
ブラッドは「ふん!」とそっぽを向けている・・
なんで朝がこないうちに?・・・・

そんな疑問が残りながらも、俺達4人は城へ向かう・・・