第四章 試験
「少し待ってろ」
城の前にいた門番に兵士になるための試験を受けたいと言うと門番は城の中へ入って行った。
ちょっとすると中からさっきの門番とは別に1人の女性が出てきた。
その女性は騎士のような格好をしている。
「中へどうぞ」
その女性は黒っぽい髪の色で身長はルナぐらい
そして、その女性の指示で城の中へ入っていく俺達
「ここで試験を行います」
通されたのはでかい中庭だった。
ルナは目をキラキラさせていたが残りの二人は真剣だった。
「では、試験内容を言います。私を瀕死状態・・・・いや・・・地面に倒すことができれば
勝ちです。どうです?簡単でしょ?」
「わ・わかりました・・」
「アビス、気をつけろ!あいつは・・・強い・・・」
俺達4人は戦闘体制に入る。
同時に彼女は一歩前に出てくる。
「自己紹介が遅れましたね。ティシル・オリヴィアと申します。一応・・・魔法使いです」
「「えぇ?!」」
俺とルナは驚いた・・・オリヴィアとかいう女性
騎士のような格好をしているのだ。しかも剣まで抜き始めている。
これのどこが魔法使いなのか?魔法剣士なのか?・・・
「驚くのもしょうがないですね・・なんせ元は騎士でしたから、
そして魔法使いと言っても今はラーネット様のお世話係りですけどね」
「ラーネット様?」
「この城に住んでいる賢者の名前だ」
オロチが説明してくれた。
ってか!元騎士で魔法使いとか反則だろ!!
勝てる気がしない・・・
「勝てるんですか?オロチさん・・・」
「相手は剣と魔法・・・・接近戦は俺に任せてもらおうか
後方支援はブラッド・・任せたぞ」
「はいはい」
俺とルナは用なしか・・・・
オロチが突撃したのと同時に発砲音が響いた。
全員が驚き動きを止めてる中・・・ただ1人はニヤニヤしていた。
「誰が剣と魔法だけだと言いましたか?私は魔法使いですが、魔法は嫌いなんですよ」
魔法使いなのに、魔法が嫌い?どいうことだ?
「魔法の欠点は何だと思います?」
オリヴィアの質問に答えるのはブラッドだった。
「詠唱するのに時間がかかり、相手に当たるまでが遅い・・・・か?」
「そうです。ですから、私はこの銃(リボルバー)で魔法弾という物を使っています。
もちろん、欠点をなくすために」
「しかしなぁ〜、そんな事すると魔法の威力が下がるはずだ」
彼女はにっこり笑って答えるのだ・・・・
「そうですね。でも、あなた方程度なら十分でしょう」
「なめるな!俺には魔法なんてきかねぇ!」
「そうですか?」
彼女ブラッドの足へ一発打ち込んだ。
そして、ブラッドは倒れてしまった。
「何を・・・・・・撃った?・・・・・・」
「コレのことですか?」
彼女が見せたのは銀弾だった。
「銀弾?・・・・俺の正体を知ってたのか?・・・」
「えぇ正体なんて最初から知ってたわ。それと・・・おしいわね・・ただの銀弾じゃないわ
もっと効く・・水銀弾よ・・」
吸血鬼という事実にさほど驚きはしなかった・・・
なぜなら、彼女にはまだ勝てないと・・その気持ちの方が勝っていたのだ。
そして、オロチは・・彼女に向かって何かを言い出した」
「おい、ティシル!こいつらどうだ?」
「弱そうだけど・・・ラーネット様にはちょうどいいわ」
「そうか・・」
その直後3発の銃声がきこえ・・俺は3発目を聞いたところで記憶が途切れた・・・・