ヨーロッパ戦争
第三章 殲滅戦

トラックの揺れを数時間感じながらようやく野戦基地に到着したようで
トラックがエンジンを切る音が聞こえました。

「あれ〜?兵士が少ない?・・・」
「そりゃぁ・・・私たちが到着するまでなにもしないって事はないだろうからな・・・・」

「カリアさんの言う通りですよ。先に到着した部隊にはすでに殲滅作戦に出てもらってるんですよ」

「...?え?誰?カリアちゃん知ってる?」
「ば、ばか!はやく敬礼しろ!」

カリアちゃんはそう言うと敬礼をしました。そっかー初対面だから敬礼しないと失礼だもんね。
そうすると目の前の彼も敬礼をしてくれました。

ねえあの人だれ?ヒソヒソ
「・・・・・・・・・・・」

カリアちゃんも分からないのかな?服装は野戦服じゃないし若くて身長も高いし
本部とかにいそうな将校の服装・・・・

将校?

「初めましてかな?僕はこの度、本作戦の総司令官を任されている
イワン少将と申します」
「...え?少将?」
「初めまして!カリア曹長です!少将殿のお話はよく聞いております。
なんでも掃討作戦のプロフェッショナルだとか・・・」
「ただの噂ですよ。ところで隊長さんはどちらに?すぐに作戦に加わっていただきたいのですが・・・」

「わ、わたしです!ウェルシーです!」
「そうか、君だったか
すぐに作戦内容を説明する!隊員全員呼んでください」

〜2分後〜
「では説明します----------------
    ・第114戦術戦闘隊の作戦行動範囲は
     ここから4キロ先の森である。

    ・郊外に降下した敵兵は30名ほど
     降下してから時間が経過してるため隊を組んで行動している可能性あり

    ・現在9名ほどを捕縛または殺害している。

    ・敵の装備はおそらくG36だと思われる。遭遇時は注意せよ

    ・隊を組んでいる敵を発見した場合は報告せよ。
     すぐに援軍を向かわせる。

    ・作戦終了時は無線にて報告する。終了時は速やかに帰還せよ。

            ---------以上です」


つまり報告があるまで帰ってこないでねってことですか・・・・

「あーそしてだがこの隊に狙撃手はいるか?いたら名前と階級を教えてほしい」

んー??スナイパーは別のことやるのかな?
うちの隊のスナイパーはパラレットさんを抜いて2人しかいないんだけどなー・・・

「いないのか?」

「え、えっと!ミルス新兵です!」
「ガロルです。階級は上等兵」

「え、えとー・・・今、隊にいる狙撃手は以上です・・・・」
と、私が付け足しておきましたが今二人しかいないよね!?
さっき自分で二人しかいないんだけどなーって思ってたけど大丈夫だよね!?

「二人だけか、まああまり多くても困るだろうしな」
「.....?」

少将さんの言うことにみんな?マークです・・・一体なにを考えているのでしょうか?

「今回の作戦では狙撃手の参加は認められない。
狙撃手はここで待機だ」

「なぜですか!!狙撃銃がダメだと言うのなら支給品のL85で戦いますよ!」

ガロルさんが声を荒げていますが、そんなに戦闘出たかったんでしょうか?
私はできれば参加したくなかったのになー・・・・

「銃の問題ではない、育成に時間のかかる狙撃手をこんなところで失いたくないだけなんだ
すまない」
「・・・・・・」

スイナイパーは育成に時間とお金がたくさんかかりますけど・・・・・
そんなストレートに言わなくても・・・・・





「あー・・・・・狙撃手の二人には・・・・やってもらいたい任務があるんでした・・」

少将さんが顔を真っ赤に・・・・・何をさせるつもりなんですか!?

ゴホン......第114戦術戦闘隊員の.....基地から届いた
えっと、着替えなどを整理してほしい まったく・・・ダンボールを開けたときはびっくりしたぞ」



緊迫していたムードが少し和んだ気がしました。